目次
1 岡部宏生 ALS
2 南雲明彦 ディスレクシア
3 母親+障害児 医療的ケアの必要な障害児
4 竹村利道 障害者の就労支援
5 牧野賢一+軽度の知的障害者 罪に問われた障害者
6 向谷地宣明+「べてぶくろ」の利用者 精神障害者
7 小山内美智子+福島智+熊谷晋一郎 障害者の性
著者等紹介
野澤和弘[ノザワカズヒロ]
1959年、静岡県熱海市生まれ。1983年、早稲田大学法学部卒業。1983年、毎日新聞社入社。2007年から夕刊編集部長。2009年から毎日新聞論説委員。2014年、東京大学全学自由研究ゼミナール「障害者のリアルに迫る」担当非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さおり
30
障害当事者やその関係者の、リアルな息づかいや生活、人生に触れることを目的とした、東京大学教養学部の講義。この本は、その講義の内容ではなく、受講した東大生の感想文でできています。「障害者」と「東大生」。対極にあるとも言える両者は、一括りにされて勝手なイメージを持たれるという意味ではとても似ている。受講した学生がその内容を自分に照らし合わせて考える様は興味深く、彼らの気づきが頼もしい。でも、どうやら東大生も生きづらいみたいなんだよね。生きづらいひとだらけのこの世の中。これからみんなで変えていけるだろうか。2024/11/26
あまね
23
世間の東大生のイメージは、どんなでしょうか?いくつかのgeneral imageがあると思いますが、一学年3000人もいる学生達は、皆それぞれ個性豊かで『いかにも東大』ではありません。その一端をこちらの本から伺うことができます。皆それぞれ悩み、迷い、何かを見つけたいと奮闘する姿がここにあります。その繊細で、震えながらも一歩踏み出そうともがいている姿を『大丈夫。大丈夫。』と抱きしめ背中を撫でてあげたくなりました。個性溢れる障害者の方達と出会い、内観しそれを文章に落とし込んだ彼らに幸多き歩みがありますように。2019/01/05
hnzwd
19
障害者やその関係者を講師として招いて行われた、東大生と障害者のリアルについて語るという自主ゼミ。本書は講演の内容にはほとんど触れず、ゼミを通して東大生が感じたことなど自分の内面について語った文章で構成されていて、、面白い。東大生らしいきちんとした文章なので読みやすいし、自分でこうだ。って結論付けてた所を障害者との話で打ち砕かれて、そこを新たに、こういうことでは、、って頭を捻りながら書いてるところとかが良い。今まで読んだ"東大生が書いた〇〇"系では一番楽しかった。2024/02/07
Yuko
9
はる
8
タイトルにやや違和感を感じるが、こういう分かりやすいラベル付けをした方が結果的に多くの人に読まれるからある意味仕方ないのか。東大で行われた学生主導のゼミ、「障害者のリアルに迫る」を終えて学生たちが綴ったレポートたち。どれも自意識とか劣等感といった人間臭さに溢れている。自分のダメなところも出来ないこともそれはそれと受け入れて、それなりに幸福感を持って生きるにはどうすればいいのか。私たちは幼い頃から相対評価に慣れすぎている。今度は講師側の本も読んでみたい。2023/06/09