目次
序章 西行の内省的資質をめぐって
第1章 道心と詩心(仏道と歌道;「地獄絵を見て」連作―西行の罪業意識 ほか)
第2章 西行の旅(旅の諸相;陸奥への旅 ほか)
第3章 西行和歌の特質(「風になびく…」歌;「津の国の…」歌 ほか)
第4章 西行伝承の世界(有明山の西行伝承歌;名所図会の「さるちご問答」 ほか)
感想・レビュー
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chisarunn
8
隅から隅まで論文だった。もう青息吐息である。「願はくは花の下にて春しなんそのきさらぎの望月のころ」の西行、家は金持ちで若くて(23歳?)世相は荒れていたけど前途は洋々だった。が、そのすべてを振り捨てて出家した。まあ個人的には色々あったのかもしれないが、はっきり言って自分勝手である。出家したら仏道に邁進しなくちゃならないのであって、和歌など詠んでてはいかんのだが、そこはそれ、自分探しの旅だから。と、歌を読んでいくと言いたくなる。でもこれだけの美しい内省的な和歌が残ったのだから結果オーライだけどね。2021/11/19
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