出版社内容情報
恐竜の絶滅について知りたくて買った参考書だが、これは、進化史上で何度も起きた大絶滅全体について知るのに最良の教科書である。著者のラウプは、隕石衝突恐竜絶滅説、大絶滅二千六百万年周期説を出したことなどで知られる有名な古生物学者である.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』126頁、より)
内容説明
進化史において、生死を決定したのは、必然か偶然か。古生物学界の異才D.M.ラウプがコンピュータを駆使してその謎に迫る。…生命が誕生してから35億年。その間に進化した生物は500億種。一方、現在の地球に生息するのは4000万種あまり。まさに99.9パーセントが絶滅したのだ。進化の歴史は絶滅の歴史にほかならない。迫りくる絶滅の足音…われわれは歴史から何を学び、活かすべきなのだろうか。
目次
第1章 ほとんどすべての種が絶滅する
第2章 生命の歴史を振り返る
第3章 ギャンブラーの破産問題
第4章 大量絶滅
第5章 選択的な絶滅
第6章 原因捜し
第7章 絶滅の生物的原因
第8章 絶滅の物理的原因
第9章 空から岩が降ってくる
第10章 すべての絶滅が隕石の衝突で引き起こされた可能性
第11章 絶滅について
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
2
ふむ2020/09/27
梁山泊
0
これまでに地球上に生まれた種の99.9%は絶滅した x軸に種の寿命、y軸に種の数をとるヒストグラムは、大きく左に歪む。単純減少のグラフになる。 故に、 殆どの種は平均より短命 殆どの種の個体数は少ない 殆どの種は地理的に狭い範囲にしか分布していない と言える。2016/09/10
Evolution
0
「ほとんどの種は、運が悪いせいで死滅するのではないかと、私は考えている。それまでの進化の過程では予想もつかなかった、生物的あるいは物理的ストレスにさらされ、しかも、ダーウィン流の自然淘汰が適応を準備する時間的余裕もないせいで、種は絶滅するのだ。」2012/12/02
ottohseijin
0
地球に誕生した種の99.9%は絶滅しており、種の平均寿命は400万年、年に10種が絶滅する計算。生物的な適応度に関係のない「理不尽な絶滅」こそが生物進化にとって支配的な役割を果たしてきた。2009/02/03
Arte
0
まあ運が悪いせいやね(知ってた)、という感じだが、絶滅について説はたくさんあるものの、思っていたより証拠が少なく、どれぐらい期間が続くかも含めて、あまり分かっていない感じ。恐竜の絶滅についても、哺乳類が生き残ったのは恐竜と違って生息地が限られていなかったから、という説もあるらしい。あと、北アメリカにも有袋類がいるなんて知らなんだ(オポッサム、南北が再度繋がった後に南アメリカから渡ったらしい)。2021/12/21