内容説明
エスカリス=ミーミル―ここは砂洪水“フラッド”と呼ばれる現象から逃れる為に、多くの人々が機動城砦という移動型都市で生活している砂漠の国。地虫“バグ”と呼ばれ蔑まれる砂漠の民の少年ナナシは、機動城砦に攫われた義妹キサラギを救うべく、単身城砦都市サラトガに潜入するが、街で遭遇したサラトガ伯ミオに変質者と間違われた挙げ句、銀嶺の剣姫セルディスの力によって捕えられてしまう。自身の処遇を決める場で、妹を攫ったのはサラトガが追っている別の機動城砦ゲルギオスである事を知ったナナシだったが、砂漠の民が有する砂洪水“フラッド”の発生を予測する能力に目を付けたミオによって、ゲルギオスまで連れて行ってもらう代わりにサラトガへの協力を命じられるのだった。こうして少年は城砦都市間の勢力抗争に巻き込まれていく…。これは、銀嶺の剣姫と地虫“バグ”と呼ばれた少年の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
灰猫
4
文章もよみやすく、キャラクターもうまい。主人公は排斥されている種族で、それが強いヒロインを下僕にというあたりはなろう系っぽい感じもする。主人公の評価を落としておいて、好意を持たせるというやり方もうまい。世界観もわりとよくつくってあり、砂漠の雰囲気も伝わってくる。移動する城砦とかなかなか、絵になりそうな設定だろう。ギャグもなかなかうまいと思うが、好みは分かれそう。回収されていない設定も多い。さらわれた妹とか、最初に主人公が取り出したロープとか。 設定広げすぎてたためないかもという不安もあったりする。2016/08/31
モメンドフ
3
後半の展開は圧巻。 手放しに面白いと言える。 但し、スケールの大きな物語に、隠し味としてギャグで味付けしたら、隠し味の主張が激し過ぎたという印象。 2016/08/24
岩月クロ
1
綺麗な風景描写、流れのある描写をより鮮明に頭に浮かべようと、思わず文字をなぞってしまう。かと思えばテンポよく言葉を投げ合うナナシたちににまにま。後半に進むに連れて疾走感も高まり、ついページを捲る手が速くなります。己の趣味嗜好のみで叫んで良いなら……敬語を使う可愛い男の子が格好良く活躍するお話とか、好み過ぎて悶えちゃいます! さてさて御伽噺の開幕、続きが楽しみ。ロープの行方とか。2016/12/14
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