内容説明
60~70年代に輝きを放ち、社会を揺がす震源地となったソヴィエト演劇。百年の歴史をもつモスクワ芸術座と関わりつつ、権力と闘いながら自由な表現を求めて時代に対抗した演劇人たちの姿をとおして、忘れられた“ソヴィエト文明”を検証する。
目次
中国流の儀礼―エフレーモフの訃報
第二の航海―ブルガーコフ解禁
クリスタルの角―人民芸術家
悲しげな目―影の実力者マルコフ
ダイヤモンドが輝く空―ソヴィエト軍劇場
イタリアのグラッパ―セルゲイ・ミハルコフの仮面
演出家の選択―芸術家エフロス
緬羊―中央アジア巡業
“かく我々は勝利せん!”―レーニンの芝居
レーニン・ツアー―東欧巡業
ロシアで利口な人―同化ユダヤ人
周知んごとく―分裂騒動
リトル・ロシア―ボストンのロシア人
真珠貝のジナイーダ―ペレストロイカの芝居
コジツキー横丁―御用芸術研究所
“ストラヴィンスイー・バザールの会”―お祭り騒ぎ
無礼講の日―ゴルバチョフの夢
著者等紹介
スメリャンスキー,アナトーリー[スメリャンスキー,アナトーリー][Смелянский,Анатолий]
1942年、ゴーリキー市(現ニジニ・ノヴゴロド)に生まれる。演劇研究家。演劇史家。ゴーリキー教育大学を卒業後、ゴーリキー青年劇場、ソ連中央軍劇場の文芸部長をつとめた後、1980年にモスクワ芸術座の文芸部長に招かれる。現在はモスクワ芸術座スタジオ学校学長。二十世紀演劇について多くの批評、研究書があり、テレビ放送でも講師をつとめる
木村妙子[キムラタエコ]
1957年、東京都に生まれる。明治大学文学部英文学科卒業。外国文学作品、読書雑誌の編集をつとめたのち、学術図書の出版活動に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。