褐色の世界史―第三世界とはなにか

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  • サイズ B6判/ページ数 447p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784891769277
  • NDC分類 209.7
  • Cコード C0022

内容説明

激動の20世紀を“第三世界”の視座から描き出し、その未発のままの歴史/運動/現在をトータルに概括する待望の一冊。

目次

第1部 探求(パリ―理念の誕生;ブリュッセル―一九二七年反帝国主義連盟;バンドン―一九五五年アジア・アフリカ会議 ほか)
第2部 陥穽(アルジェ―独裁国家の危険;ラパス―兵舎からの解放;バリ―共産主義者の死 ほか)
第3部 抹殺(ニューデリー―第三世界への弔辞;キングストン―IMF主導のグローバリゼーション;シンガポール―アジアの道という誘惑 ほか)

著者等紹介

プラシャド,ヴィジャイ[プラシャド,ヴィジャイ] [Prashad,Vijay]
トリニティ・カレッジ教授。専攻、南アジア史、国際学。『アジア・タイムズ』『カウンターパンチ』などに定期的に寄稿しながら、世界情勢やアメリカ事情について幅広く発言している

粟飯原文子[アイハラアヤコ]
ロンドン大学東洋アフリカ研究学院博士課程在学中。神奈川大学外国語学部非常勤講師。専攻は、アフリカ文学・文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

フム

21
読書会で読みはじめて9ヶ月、とうとう今日の読書会が最終回となった。高校世界史すら履修していなかった私にとって理解が難しいものではあったが、第三世界が植民地主義に対する闘いの中で掲げた理念に魅了されていった。55年にバンドンで開かれたアジア・アフリカ会議ではその理念が結実した。東西どちらの陣営にも与せず「世界情勢に理性の声を」差し挟み平和のために結集していく。後半は第三世界のプロジェクトの挫折の歴史に胸が痛んだ。そこで直面している問題は日本が抱えるものにほかならなかったからだ。2019/04/14

yooou

8
☆☆☆☆★ 期待以上に濃厚。そして逆さまで見知らぬ世界観に戸惑いながらの読書となりました。それにしても知らないことの多いこと多いこと。2013/08/09

チコちゃん

3
「第三世界とはなにか。」これまで私が学んできた戦後史は、常に米ソ対立が中心にあり、第三世界はその反動として誕生という浅い見方しか持っていなかった。本書では、第三世界の流れは戦前から存在し、米ソに組しないだけでなく確かに国際社会を変えてきたこと、さらに70年代頃からの第三世界勢力の分裂の流れを興味深く読んだ。国際政治の別の視点が得られて勉強になった。が、細かく多すぎる知識量に、自分自身消化しきれていない部分あり・・・挫折;;巻末の訳者あとがきは、内容のまとめ+訳者の批判がなされており重宝。2013/05/08

Rion

2
勝利者や覇権国からの世界史を裏返してみると暴力といじめの世界史であり、第三世界からしてみれば近代国家の形成が強要された歴史ともいえる。第三世界から貿易や経済発展の問題をみてみると、別の暴力と収奪構造が浮上してくる。国民国家というかたちをとらなければ国際社会の一員として数えられない現在の状況は、ISの出現や各国の貧困・紛争問題を考えるうえで新たな視点をもたらすだろう。一度消えてしまった「第三世界」のカテゴリーを考えるきっかけとなった。2015/11/28

たちよたん

1
第三諸国がいかにIMFやアメリカに構造的に虐げられてきたのかがわ分かった。 2020/05/03

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