内容説明
国内外の研究者が、文学/哲学という言語の場から、セクシュアリティの可能性に迫る。
目次
エクリチュール、女性性、フェミニズム―フランソワーズ・ファン・ロッスム=ギュイヨンとの対談(エレーヌ・シクスー)
クリステヴァ―セクシュアリティの変容?(ジュリア・クリステヴァ)
思弁=投機する―フロイトについて/超えて(ジャック・デリダ)
エロティシズムと“存在の連続性への開き”をめぐって(湯浅博雄)
魂の隠語―ジュネにおける同性愛と言語(合田正人)
明かされた共同体(ディディエ・エリボン)
ハイデガーとデリダ、ニーチェ(の)女性はどこに存在するのか?―性的および/あるいは存在論的差異(大西雅一郎)
サルトルにおけるセクシュアリティ―同性愛の問題を中心に(澤田直)
プルーストとコレット―同性愛、植物、動物(吉川佳英子)
『ホモセクシュアルな欲望』の世紀‐後―ギィー・オッカンガムの現在(関修)〔ほか〕
感想・レビュー
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mori-ful
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関修「『ホモセクシャルな欲望』の世紀-後 ギィー・オッカンガムの現在」。ファルス中心主義に対抗し肛門性への着目。集団的セクシュアリティを称揚し、影響を受けた研究には「安全でない種付けセックス」というサブカルチャーにまつわるものもあるそう。 師でありパートナーでもあったシェレールには「歓待」のほかに「幼少期」というテーマがあるらしい。「シェレールの言う「歓待」の根底には、大人と子供が対等に通じ合う事の本来性とその困難さへの問いが控えている」。バトラーやセジウィック以外のクィア理論として注目を集めつつある。2024/01/22