内容説明
正面の敵、ナチス。ナチズム・ファシズムはいかにして批判可能なのか?「もはや意識されていないもの」と「まだ意識されていないもの」をキーワードに、ヒトラー政権下の日常を同時代の現場から批判し、瞞着者たちの暴力と野蛮をあばきだした稀有な“思想的実践”。名著『この時代の遺産』に続くブロッホの1930年代論集、本邦初訳。
目次
第1部 1932‐37(道をあけろ;昼と闇;忘れずになさい、贈りものをなさい、目覚めなさい、祈りなさい ほか)
第2部 1937‐38(ナチと言い表しようのないもの;理想の回帰;知識人と政治 ほか)
第3部 1934‐39(トーマス・マンのマニフェスト;例外としての民主主義;民主主義と天賦の才 ほか)
著者等紹介
ブロッホ,エルンスト[ブロッホ,エルンスト][Bloch,Ernst]
1885‐1977年。ドイツのユダヤ系家庭に生まれる。ジンメルやウェーバーのサークルを介して生涯の友ルカーチを知り、ベンヤミン、ブレヒトらと交流を深める。ナチス・ドイツの迫害を避けてプラハに亡命、表現主義論争に参加。アメリカでドイツの敗戦を知る。戦後は東ドイツへ帰国するが、1961年に西ドイツへ移る。マルクスに依拠したユートピア論と「希望の哲学」と呼ばれる独自の世界を構築した
池田浩士[イケダヒロシ]
1940年、滋賀県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授を経て、現在、京都精華大学教授。専攻、ドイツ文学、現代文明論
藤原辰史[フジハラタツシ]
1976年、北海道生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程中退。現在、京都大学人文科学研究所助教。専攻、ドイツ農業史
本庄史明[ホンジョウフミアキ]
1960年、大阪府生まれ。立命館大学文学研究科博士課程単位取得退学。専攻、西洋哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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