内容説明
雑誌などで早くから独自の「エヴァ批評」を展開してきた永瀬唯の編集するアンソロジー。ユニークな執筆陣による多様な視点から批評と読解を、「謎解き」に憑かれた・疲れた君に。
目次
序章 終わらない物語からの解放のために
終局の夏 緊急レポート!『Air―まごころを、君に』を観て
1 サイテーション・コンプレックス
2 クリティカル・クリティクス
3 果しなき物語の果に
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろ
1
エヴァ旧劇場版が公開される直前に出された評論集。謎本の類と一線を画すと言いつつ根拠に乏しい「旧劇場版の結末予想」をしているあたり所詮オタクの本なのだが、引用されるクラシックから読み解く西村は興味深く、またテレビ版のラストは分裂病的な庵野監督の自己治癒であるとみなす斉藤、無責任な主体なき記号の集積でありその実空虚な作品(ゆえに時代が受け入れた)と喝破する大月の両論は、エヴァという作品の見方として今なお有効というか支配的ですらある。間もなく完結するシンエヴァをどう捉えるか。本書はその有効な視座をもたらす。2020/08/29
pochi
0
1997年 8月16日
澤水月
0
9709