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サイレンス

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  • サイズ A5判/ページ数 456p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784891763398
  • NDC分類 760
  • Cコード C0073

内容説明

20世紀音楽最大の革命家、ジョン・ケージが、「コラージュ」「ミックス」的手法を縦横無尽に駆使した破格のテクスト形式の中で、禅、インド哲学、「異端」神学等に影響された自らの芸術哲学と、その作品と技法―「沈黙の作品」、チャンス・オペレーション、不確定性の導入等―を語り尽くす、著者の処女著作にして現代音楽最重要の書、遂に邦訳成る。

目次

マニフェスト
音楽の未来/クレド
実験音楽
実験音楽/教義
プロセスとしての作曲
作曲
現代音楽を予見する
アメリカ合衆国における実験音楽の歴史
エリック・サティ
エドガー・ヴァレーズ〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅん

17
『紙の民』の元ネタなんではないかと思うような、変則的記述の数々。「文字の大きさは同じ」「同じ内容は繰り返さない」「文章の段構えは変わらない」など、世にあるほとんどの本が律儀に守る暗黙ルールをことごとく無視する。ただ、「音は常に音楽として開かれている」という芸術至上の倫理観は、今の自分には響いてこないもののようにも感じる。それは、私たちの日常に芸術が満ちすぎているからだろうか。「沈黙が存在しない」ことを喜ばしいことと感じる感性は今の自分にはないな。まぁただの芸術至上主義とも言い切れない人ではあるけど。2017/09/21

roughfractus02

6
「サイレンス」には音がある。無響室体験は著者に音楽の根本を変えるモチーフを与えた。音楽とは五線譜に連ねるように記号を埋め、休止も記号化された紙製メディアに依拠する記譜法のルールなのだ。自身の心臓音を聴く著者は、休止記号の沈黙にも音楽から排除された音を聴く。このモチーフを書物の文字記号に適用すれば、線状に並んで意味を作る時空から排除された白い余白に生のざわめきが聴こえるだろう。本書では、いくつかの話を楽譜の各パートさながら各行に並置し、あるいは文字をページの隅々に拡散させて、読者自身のざわめく生を聴かせる。2017/09/07

がんちゃん

2
ジョン・ケージの音楽は、何も突然、生まれたわけではないってことなんですね。バッハがいてモーツアルトがいて、ベートーベン、ドビッシー、サティ、ストラビンスキー、そしてシェーンベルクがいてジョン・ケージがいるってことが本書を読んでよく分かりました。西洋音楽の流れ=文脈で考えると、ジョン・ケージ的な音楽が出現するのは、ある意味、必然であったようにさえ思えます。芸術は先の芸術家がいてはじめて生まれる、なんてこと誰か言っていなかったっけ? 2025/04/14

ありさと

1
これ文字で読んでどうすんだって感じもしつつ、読んでるとだんだんラリってきて面白いような感じもあって、変。ケージきのこ好きすぎでしょ。2016/10/23

doji

1
独特のおかしみをもった文章は読んでてとても興味深かった。バックミュージックとしてあたまのなかで流れたのはやはりケージの音楽で、かたちは違えど彼は彼のやり方として一貫したアートフォームをとっているのだろうと。2016/03/07

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