内容説明
アフガニスタンでの戦いからもどった著者がつぎに選んだ戦場は、軍事政権の圧政がつづくミャンマーだった。タイとの国境付近で半世紀以上も独立闘争を展開する「カレン民族解放軍」。ここには若き日本人兵士が深く戦いにかかわっていた。日本のパスポートを捨ててカレンに尽くした男、常に死を意識しながら最前線を死守した男、マラリアに苦しみながらも巡回医療チームの警護を引き受けた男…。何の見返りも求めず、遠い国の少数民族のために命を捧げた男たちとのかけがえのない日々を描く本格ノンフィクション。
目次
第1章 最後の砦「ワンカー」(六〇年続くカレン族の独立戦争;敵が動き出す瞬間をじっと待っていた ほか)
第2章 「俺には死がお似合いや」(いつも何かに腹を立てていた;戦場に引き戻す悪魔の囁き ほか)
第3章 最後まで戦い続けた男(空挺部隊出身の物静かな男;「お調子者はやはり信用できなかった」 ほか)
第4章 カレンのためなら何でもやる(日本人兵士たちのリーダー的存在;旧日本兵の顔に泥を塗る訳にはいかない ほか)
終章 お前たちがいたから…
著者等紹介
高部正樹[タカベマサキ]
1964年愛知県生まれ。高校卒業後航空自衛隊に入隊。航空機操縦士として訓練を受けるが、訓練中のケガが原因で除隊。その後80年代後半にアフガニスタンに渡りムジャヒディンの一員として実戦に参加。90年代よりカレン民族解放軍に参加し独立戦争を戦う。その後ボスニア・ヘルツェゴビナに渡り、クロアチア傭兵部隊に参加。1995年より再びカレン民族解放軍に戻る。2007年7月傭兵休業を宣言し、帰国。現在はフリーライターとして書籍や雑誌への執筆、講演や取材活動、またテレビのコメンテーターとして活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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