内容説明
旧日本軍の戦没艦船、軍用機、そして密林の奥で静かに朽ちて行く陸戦兵器…戦いの真実を貴重な写真と文章で記録にとどめる。
目次
第1章 大砲は火を噴かなかった―パラオ中心部の守備
第2章 帰還せず―戦没航空機
第3章 3月30日―戦没艦船
第4章 名前のない船―戦没艦船
第5章 英霊の影を求めて―艦船内への進入
第6章 「サクラ、サクラ」―ペリリュー島、アンガウル島玉砕
著者等紹介
田中正文[タナカマサフミ]
1959年生まれ。(社)日本写真家協会会員。市川写真家協会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はくはく
3
パラオの陸上、海底で眠りについている飛行機・戦車・戦艦その他を写真にて見ることが出来る本です。 天皇陛下が戦後70年の節目に戦没者慰霊のため、初めて訪れたパラオとはどのような国なのかを調べていたら、この本に出会いました。 戦争を知らない私にとって、これらの写真はゾクリとする何かを物語ってきました。 『英霊』と語られるそれを感じられる一冊だと思います。2015/04/09
ひろただでござる
2
日本へ帰りたかっただろうなぁ…人も船も飛行機も戦車も…私には額ずくことしかできない。2015/04/26
コミュ力0
2
日本の南の国パラオに今でもある、戦時中の日本兵の戦闘機や艦艇の残骸を撮った写真集。 一枚一枚めくるたびになんか心にくるものがあって、どのページもあまりパラパラとは進められなかった。特に後半は実際に沈没した艦内に入っての写真も乗せられており、かつての兵士の生活が垣間見えて生々しかった。写真に迫力があるというのもあるが、なにより異国の地で忘れかけられているかつての英兵の存在をつきつけられて悲しい気持ちになった。 これほど素晴らしい写真集であるのに、あまり読者がいないようなのはもったいないことだと思う。2014/10/16