内容説明
19世紀ビクトリア朝最大の女流作家、ジョージ・エリオット最後の長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
54
わがままでで世間知らずの女性が、彼女以上に身勝手で支配欲の強い夫に支配されることになってしまうというグェンドリン側の話は、それなりに面白い。また、グェンドリンが高潔なダニエル・デロンダを自分の規範にしようとした気持ちにも共感はできる。だが、ダニエル・デロンダ側のユダヤにまつわる話は、あまりにも理想化されすぎていて、本当にこの内容がイギリスの読者に受け入れられたのだろうかと、疑問を感じる。 2017/10/26
きりぱい
2
デロンダの皮肉な視線の先には、賭博に熱中するグェンドリンがいた。視線がぶつかった以外知り合うこともないまま、1巻はほぼグェンドリン!デロンダどこに~!と思いかけた頃やっと登場。プライドの高いグェンドリンを取り巻く結婚の話、身投げしようとするユダヤ娘を救うデロンダと、二人のパートが交互に展開。悪女で押してくるのかと思ったらそんな単純ではなく、グランコート、モーデカイと複雑な人物ありで、ロマンスはあるのに甘さはなく、絶えず張りつめたような読み心地。ユダヤ諸々の要素が多いのには驚いた。2011/02/04
Э0!P!
1
デロンダは、マイラとグウェンとどちらとも結婚できる資格を得る。この最終巻で一体どちらと結ばれるのか。2023/10/20