内容説明
“金のりんご賞”受賞画家ポストマが描き出す幻想的なメルヘン選集。『灰かぶり』『ロバの王子』『ヘンゼルとグレーテル』『金の鳥』ほか、選りすぐりの14話を収録。
著者等紹介
ポストマ,リディア[ポストマ,リディア] [Postma,Lidia]
1952年、オランダに生まれる。アムステルダムのヘリット・リートフェルト・アカデミーでイラストを専門に学ぶ。1976年に出された最初の絵本『ぬすまれたかがみ』は11ヵ国で、さらに78年に出された第2作目の『魔女の庭』は12ヵ国で翻訳出版された。この2作で彼女は1979年BIB世界絵本原画展で金のりんご賞を受賞している。また1976年には『アンデルセン童話集』で挿画で金の筆賞を受けるなど、その才能は高く評価されている
ウィルヘルム菊江[ウィルヘルムキクエ]
1944年に生まれる。上智大学外国語学部を卒業後、旧西ドイツのチュービンゲン大学に留学。美術・文学・教育関係の翻訳に携る。仙台日独協会文化センター所長、在日ドイツ大使館公式翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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小夜風
22
【図書館】リディア・ポストマの描く美しい表紙に惹かれて…。お馴染みのグリム童話から、初めて読むお話まで14編。グリムの「灰かぶり」を初めて読みましたが、残酷過ぎて目眩がしました。表紙のお話は、エロール・ル・カインの絵本で読んだ「おどる12人のおひめさま」(この本では「踊りぬいて、はきつぶされたくつ」)でした。全体的に、もうね…ホント怖い。血生臭くて残酷。近親相姦(未遂?)とか、呪いを解く方法とか、いやそれは無理!というのが多過ぎ…。それでもハッピーエンドが多いのが救いかなぁ。これがホントのグリム(笑)。2014/09/15
ヒラP@ehon.gohon
3
収録された童話の選定といい、文章の気品といい、挿絵の味わいといい、どことなくゴージャスな童話集。 子供向けというよりも、グリム好きな大人向けの一冊です。 同じグリム童話が、とても豊潤な香りとまろやかな口当たり(お酒の宣伝みたいですが)でいるのが不思議でした。 ゆとりあるときに一杯のコーヒーかウィスキーをそばに置いて、本の中の童話を抜き出して読み返したいと思います。 2014/02/21
こ たえ
1
挿し絵がとってもキレイで惹かれました。正直で優しくて賢いから救われる……っていう話だけじゃないんですね。何回忠告されても忘れて失敗する人も何回も助けてもらえるし。読んでいて「だから言うたやん!」って思うことがありましたが、それも人間らしくていいのかも。とりあえず、美しかったら基本的にいい目見てる気がするのは僻みでしょうか。2015/09/06