内容説明
アイリスの青や黄、チューリップの赤や橙、太鼓橋にかかるフジの白や紫、ヤナギの緑―庭の中の色彩がみせる光のハーモニー。―ラッセルの美しい写真から草花たちが語りはじめる。
著者等紹介
ラッセル,ヴィヴィアン[ラッセル,ヴィヴィアン][Russell,Vivian]
1952年生まれ。文筆家、写真家、園芸家。処女作“Dream Gardens:Discovering the Gardens of the Lake District”が1990年のLakeland Book of the Year Awardを受賞。近年では、新聞や雑誌上でも活躍するほか、映画のための脚本なども手掛けている。モネやガーデニングに関する著作も多数
六人部昭典[ムトベアキノリ]
1953年、京都府に生まれる。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程(芸術学専攻)単位取得退学。大手前大学人文科学部教授。モネを中心に19~20世紀美術史の研究に取り組む
大久保恭子[オオクボキョウコ]
1954年、岡山県に生まれる。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程(芸術学専攻)単位取得退学。2000年、大阪大学より博士(文学)取得。関西外国語大学国際言語学部助教授。マチス研究を中心に20世紀の芸術上の諸問題について考察している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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わんこのしっぽ
31
癒しの一冊。モネの死後荒れ果てて無惨になった庭を蘇らせる過程が興味深い。そして再生の財源はアメリカ人の膨大な寄付…う~ん、歴史的建造物ではないもんね^^;有力なパトロンは国内ではなく海外にいる!って冷静に判断するフランス人は合理的と言うか計算高いと言うか…(;^_^A でも庭の素晴らしさを伝えてくれる写真ほ癒されますよ~!2014/11/28
いの
10
モネの愛した庭はモネの死後半世紀は手付かずだったそうである。こちらの書はモネの庭の歴史とモネとの関係、また庭の手入れについて詳しく書かれている。どれだけの労力を要して維持をしているのか、また専門的知識の必要性が伝わりただの美しい本で収まってはおらず勉強にもなった。そしてフランスまで飛びたくなる。2017/05/17
ソラーレ
8
モネの庭の特徴は植物が自然に配置されていているかのように見えることだ。彼は完璧主義者だったから庭師にも細かく注文をつけたそうだ。例えば川に浮かぶスイレンの花の絵は千切り雲の様にぽつんぽつんと固まっていた。それは庭師さんがスイレンの周りの雑草を取り除いたあと、モネがスイレンの絵を描いていたそうだ。モネは自分の書きたい絵をイメージしその通りに庭師さんが庭を作る。モネの庭は彼の頭の中の理想の庭を映し出した空間なんだろうな。2024/03/11
二藍
7
画家としてのモネとその絵、というよりむしろ、庭師としてのモネとその庭に焦点を当てた本。文字のボリュームもたっぷりで写真フルカラーというすごい一冊。モネが『最高の場所』と言ってはばからなかった終の棲家ジヴェルニー、そこで四季折々に景色を彩る花壇は、どれも本当に綺麗。本書では、色彩溢れる花期はもちろん、その準備や手入れといった裏仕事まで網羅している。モネが庭造りに傾けた愛と情熱がひしひしと伝わってきた。2014/06/08
shizuca
4
原田マハさんの作品をよんでから一度見てみたかった庭を見ることができました。素敵な庭だ。管理は大変そうだけど。2015/05/25