内容説明
ハンセン病の歴史のなかで教師と教育界は大きな負の役割を果たしてきた。学校はハンセン病の発見と強制収容のシステムと化し、教師は発病した教え子を療養所へと送り込んだ。ハンセン病隔離政策に加担していった教師と教育界の歴史的な過ちを検証・総括し、過去の事実を現在の教育につなげる試みを例示。ハンセン病を生きた人々を通して、子どもたちに“いのち”と“人権”の尊さと大切さをどう伝え、どう育むかを共に考える。人権教育の現状と人権学習の進め方を解説!
目次
第1章 戦前のハンセン病の子どもの状況
第2章 戦時下のハンセン病の子どもの状況
第3章 療養所に子どもを送った教師たち―戦前・戦中期における教育界の加害責任
第4章 戦後の療養所における教育と生活
第5章 戦後も変わらなかった教師たち―戦後における教育界の加害責任
第6章 「負の歴史」を人権教育に
著者等紹介
佐久間建[サクマケン]
1959年福島県生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。1982年より東京都の小学校(病弱児養護学校)教員となる。1993年より国立ハンセン病療養所多磨全生園に最も近い東村山市立青葉小学校で、多磨全生園の人々との交流とハンセン病に関する学習指導に取り組む。2003年に東村山市立野火止小学校に異動し実践を継続する。2005年より2年間、国立上越教育大学大学院に長期派遣研修。現在は都立小児病院の院内学級で教育にあたる。NPO法人IDEAジャパン理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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