内容説明
現代の医療は高度の技術化と専門化に伴い非人間化した。それは末期ガン患者の身体的・精神的苦痛において顕在化し、患者、家族および識者の強い批判からホスピスが出発した。ターミナルケアの役割が改めて浮き彫りとなるとともに、緩和ケアへの関心が高まる。ホスピスの現状と展望、ホスピス患者をめぐっての意識、ターミナルケアにおける倫理的諸問題ほか、19例の症例検討、原著7本を収録。
目次
日本におけるホスピスの現状と将来展望
ターミナルケアの教育と研修―スタッフは何をどのように学べば良いか
ホスピスの現状と課題―末期癌患者の「生存の質」を考える
全人的がん医療
これからの終末期医療
シンポジウム1 出会いの場としての相即をめぐって
シンポジウム2 ターミナルケアの教育
パネルディスカッション ホスピス患者をめぐっての意識
四十九歳主婦の在宅ホスピスケア
末期において躁状態を呈した一症例〔ほか〕