出版社内容情報
『木づかい応援団』の大沢啓二氏(大沢親分、プロ野球マスターズリーグ委員会議長)も推薦! 新しいステージに入った国産材利用の最新状況を綿密な現地取材と分析でお伝えします。
刊行に寄せて 林野庁長官 前田直登 3
プロローグ―琉球の風― 11
沖縄県民斯ク戦ヘリ 11/斬新ビジネスの「心臓部」 12/試作品ほぼ完売に自信 15/夢は世界のトップ・ブランドとの競争 18/量産から付加価値生産へ 20/カネからヒトへ 24/川上と川下の逆転 26
第一章 「もたざる国」から「もてる国」へ 29
地殻変動 29/オールドグロスからセカンドグロスへ 30/マダラフクロウ 33/資源問題に直面した米材産地 34/直径一m以上のオールドグロス丸太 37/オールドグロスからセカンドグロスへの移行の意味 39/北米産地の競争力低下 41/三〇年前後で伐採可能 42/輸入量の減少が続く南洋材 45/日・中・韓三竦みで北洋材需給はタイトに 48/木材市場のグローバル化 50/中国の丸太輸入量は日本の倍 51/新興木材産地として浮上する中国 54/「もたざる国」から「もてる国」へ 56/「つくる林業」から「売る林業」への転換 59/なぜ国産材時代は来なかったのか? 62/いろんな事情 63/どうにもとまらない 65/魂の入れ替え 66/川上から川下へのマーケティングの頓挫 67/新しいビジネスチャンス 69
第二章 大型化する国産材丸太需要が発生 129/スギ集成管柱一本一七〇〇円の衝撃 133/スギ丸太納入価格九五〇〇円/m3 135/ラミナ製材の歩留まりは五〇% 136/間伐材製材からラミナ生産へシフト 139/いわゆるB材問題 141/国産材維新 142/黒船インパクトがもたらすもの 145
第四章 国産針葉樹にシフトする合板業界 149
身近な存在、合板 149/一〇〇年の歴史を誇る合板産業 150/南洋材の黄金時代 152/物々交換のムラ 153/針葉樹合板を可能にした技術革新 155/新たな幕開け 158/「面」としてのスギの利用 159/国産材を利用している合板工場 161/苦い経験 163/再びスギの利用へ 165/ネダノンが変えた先入観 167/B材活用で「山が動く」 171/三ヵ月で一万m3の丸太集荷 173/日本一の合板工場 176/一二㎜クラスでオールスギは難しい 177/素生連を窓口にスギを集める 179/選挙ポスター掲示板にスギ合板 182/「合板は中に使う」固定観念からの脱却 183/合板ながらムク板と同じ 185/二つの販売戦略 186/国産材利用の領域が拡大 188
第五章 新しい住宅ビジネス 191
作ったら終わり 191/二人のもっこす 192/小面積皆伐の効用 197/直販に転換で販売個数を増加 249/年間五四億本のカートカン消費を目指して 251/間伐材で名刺、ハガキ、封筒―(株)山櫻― 252/増加するMDFに間伐材―エヌ・アンド・イー(株)― 254/紙・パルプと木質建材が共同出資 256/月間一万m3の生産量 258/マーケットイン方式のMDF販売 259/スティールと木材の併用―コクヨファニチャー(株)― 260/スギの柔らかさが欠点に 261/森林組合って欲がないのね 262/値段の高 さが難点、木製ガードレール―和光コンクリート工業(株)― 264/間伐材は森林整備の記号 266
エピローグ―木づかい新時代のデザイン― 269
砂漠の緑化 269/緑の砂漠化 270/伐採収入で再造林は無理 273/風倒木処理に「この指とまれ」 274/国際価格よりも安い国産材 276/木づかい新時代のデザイン1 企業と市民の森づくりネットワーク 277/木づかい新時代のデザイン2 木材流通改革 278/木づかい新時代のデザイン3 丸太の生産調整 279/木づかい新時代のデザイン4 植林改革 280
あとがき 283
用語解説 287
国産材の様々な活用による
国内の森林の活性化が、
手にとるように分かる好著。
『木づかい応援団』としても推薦したい。
日本の環境を考えるための必読書です。
プロ野球マスターズリーグ委員会議長
大沢 啓二
目次
プロローグ―琉球の風
第1章 「もたざる国」から「もてる国」へ
第2章 大型化する国産材製材工場
第3章 開国迫る巨大な黒船
第4章 国産針葉樹にシフトする合板業界
第5章 新しい住宅ビジネス
第6章 海を渡る国産材
第7章 先進企業が拓く間伐材利用の新分野
エピローグ―木づかい新時代のデザイン
著者等紹介
遠藤日雄[エンドウクサオ]
鹿児島大学農学部教授(森林政策学)。農学博士(九州大学)。1949年生まれ。九州大学大学院農学研究科博士課程修了。農林水産省森林総合研究所東北支所・経営研究室長、同森林総合研究所・経営組織研究室長、(独)森林総合研究所・林業経営/政策研究領域チーム長を経て2002年4月から現職。この間、山形大学、宇都宮大学、東京大学非常勤講師を併任。林野庁・地域材利用の推進方向及び木材産業体制整備の基本方針検討会委員、林野庁・国産材新流通加工システム検討会委員などを歴任。林業経済学会賞受賞(2005年3月)。現在、国土交通省国土審議会専門委員、全国森林組合連合会「間伐材マーク」認定委員会委員長、特定非営利法人森林誌研究所(FORI)理事長代理(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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