目次
昔話絵本の魅力(昔話は水に流れて;昔話の絵本表現について;「シンデレラ」の絵本を較べる;赤羽末吉の絵本芸術;『つるにょうぼう』の技と心;猿蟹絵本合戦)
絵本の中の自然(“うつくしさ”と“かわいらしさ”;“ゆるぎない世界”を持った絵本表現;絵本の中の“もの”―藪内正幸さんの動物絵本)
著者等紹介
松居直[マツイタダシ]
1926年京都市に生まれる。1951年同志社大学法学部卒業。1952年福音館書店創業に参画、1968年編集部長より社長、1985年会長、1997年相談役に就任、現在に至る。1965年絵本『ももたろう』でサンケイ児童出版文化賞受賞。1993年第28回モービル児童文化賞受賞。国際子ども図書館を考える全国連絡会会長、ユネスコアジア文化センター評議員
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感想・レビュー
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ぼんくら
4
松居本の四冊目。昔話絵本の魅力についての。猿蟹合戦の絵本の比較が面白かったので、これはぜひこの三冊の絵本を読み比べて見なくては・・・。それから薮内正幸さんについて一章がさかれています。動物絵本の第一人者となるまでけっこう下積みがあったんですね。彼の「くちばし」「しっぽのはたらき」は大人が読んでも面白いよ。2010/07/17
Midori Matsuoka
2
ざっと読み。 すぐれた絵本作品と絵本作家をたくさん紹介している。 最近気になってたベスコフさんも挙げられていた。 いつかまたじっくり読みたい。
akiu
2
絵本を読み解く評論集。赤羽末吉の絵について、特に『つるにょうぼう』の詳細な分析がとても良かった。自分も好きなこともあり、全部そろえたくなってしまうな。あと、さるかに合戦本の比較は秀逸。良い点も悪い点もしっかり言及していて、三者三様の特徴をよく捉えている。あと、「かわいい」絵本に対して、子どもはかわいくなりたいとは望んでいない(早く大人になりたい)、大人にとって後ろ向きな感情だという指摘にハッとさせられた。そのとおりである。あと、薮内正幸のデビュー前の話が書かれていて興味深かった。高校生をスカウトとは!2019/08/20