内容説明
「考える会」主催第2回目のシンポジウムは、世界史的な視野からテーマを設定し、専門ジャンルの講師をお呼びした。発掘の継続が決まった県庁跡地から、さらに深い歴史の「層」が掘り出されることを期待したい。
目次
第1部 世界の中の長崎、日本の中の長崎(キリシタン史にとっての長崎と岬の教会;長崎コレジヨの記憶;江戸時代後期の幕府政治と長崎奉行)
第2部 長い岬の先に―発掘から見えてくること(万才町遺跡の発掘から見えてきたこと;長崎の記憶を守る―長崎人にとっての県庁跡地問題;長崎の医学史から)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tsuneyuki Hiroi
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特に増崎英明長崎大学名誉教授の『長崎の医学史から』が面白かった。長崎学の先駆古賀十二郎の成果を踏まえながら、長崎のオランダ通詞が江戸蘭学者から軽んじられているいわれなどないことを実証した論考は見事である。旧長崎県庁の跡地は歴史的に見ても地理的に見ても長崎の重要な場所であるのはいうまでもない。今、建物が壊され更地になっている。今後の使う当てが決まっていないのは遺憾である。むやみやたらと箱物を作るのではなく、長崎をしっかりと理解できる場所にしなければならないと考える。2020/05/01
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