出版社内容情報
差異化に孕まれた近代〈倫理〉の根拠を問う。
内容説明
自己や他者、政治や経済、自然や歴史、正義やテロなど、現実世界との往還から“倫理とは何か”を鮮やかに紡ぎだした若き俊英たちの知の営み。
目次
差異のエチカ―総論にかえて
1 差異の倫理学(自己と差異―アドルノの思考をめぐって;刻まれる差異―ドゥルーズ=ガタリとラカンにおける創設の機能をめぐって;差異としての他者―レヴィナスの思考をめぐって ほか)
2 差異の系譜学(「バイオエシックス」から「バイオ政治=倫理学」へ―「ポスト人間」時代におけるヒトと人格;自然と環境;情念論のゆくえ―物語か歴史か)
3 差異の政治学(交換の傷口;「市場」をめぐる権力―市場原理の幻想と市場の外部性;レヴィナスにおける二つの正義―デリダによるレヴィナス批判を手繰りながら;対抗暴力としてのテロ―暴力とテロの差異について)
著者等紹介
熊野純彦[クマノスミヒコ]
1958年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。倫理学専攻。東京大学文学部助教授
吉沢夏子[ヨシザワナツコ]
1955年生まれ。慶応義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。社会学専攻。日本女子大学人間社会学部教授
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