感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
184
私たちが暖かな日和を感じる少し前、深く息を吸い込んで春の便りに目を覚ます。かえでのジョニーは一足先に大葉を広げて仲間のほころびを待っている。お日様が沈むとまだ肌寒いけれど、雨のしずくは音もなく滴るけれど、やわらかな月のあかりに今宵も照らされている。夏夜も秋朝も森はゆっくりと時を刻んでいる。ひらり一葉、また一葉。晩秋の風に最後の楓が別れを告げてそっと舞い降りた夜。重なり合うぬくもりの上に雪のひとひらふわり。深く深く眠りにつく。今年もまた過ぎ去っていく。あの哀しみは切なさへとうつろい、空をただよい続けている。2022/11/19
遠い日
11
ロジャー・デュボアザンの絵を求めて。カエデの1年を静かに、しかしいきいきと描く。春夏秋冬、四季のカエデのようすが色を抑えた、それでいて美しい絵で描かれる。生き物たちの息吹、秋の黄葉や冬の落葉、季節ごとのカエデのジョニーの姿が息づく。2016/08/09
kana
1
春に芽吹いてから、秋に葉を落とすまでのかえでの一生を描いたストーリー。絵が美しく、5歳の娘も見入っていました。2012/10/22