内容説明
ホメロスが叙述し、『黄帝内経』や『ヒポクラテス集典』によって止揚され、聖書にあっては神の御心、病めるバートンが憂鬱症を解剖すれば幻惑者メスマーは生体滋気を提唱し、在野の医師フロイトによる分析が巷をにぎわした世紀を後に最新の脳神経科学がその威容を現わす―泰西泰東の先人が執心し、今なお探究の旅が飽かずに続く「ものくるおしき有様」の体系化に挑む精神史。収載図版130点(含カラー44点)。
目次
主題としての狂気
古代世界における狂気
暗黒と黎明
メランコリアと狂気
癲狂院と癲狂医
神経と神経質
大監禁
頽廃と絶望
半狂
荒療治〔ほか〕
著者等紹介
スカル,アンドルー[スカル,アンドルー] [Scull,Andrew]
1947年生まれ。カリフォルニア大学サンディエゴ校卓越教授(社会学、科学論)。元医療社会史学会会長
三谷武司[ミタニタケシ]
1977年生まれ。東京大学大学院情報学環准教授、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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