新訳 独身者機械

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新訳 独身者機械

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  • サイズ A5判/ページ数 318p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784887218161
  • NDC分類 904
  • Cコード C0098

内容説明

デュシャン=カフカから発火する性愛と死の“装置”論を、ルーセル、ジャリ他が磨ぎ澄ました不朽の先鋭文学の鏡面上に乱反射させた、唯一者による“シュルレアリスムの実践”!無限の平面球形図を象る眼と思考の表象光学が、仮想現実と人造人間を体験する世紀を迎えた今、新たに解き放たれる。

目次

序 現代の神話の探求
第1部 偉大な機械主義者と彼らの機械(マルセル・デュシャンとフランツ・カフカ;レーモン・ルーセル;アルフレッド・ジャリ;ギヨーム・アポリネール;ジュール・ヴェルヌ;ヴィリエ・ド・リラダン;イレーヌ・イレレルランジェ;アドルフォ・ビオイ=カサーレス;ロートレアモン;エドガー・アラン・ポー)
第2部 独身者機械の精神屈折光学(独身者機械の変換群)

著者等紹介

カルージュ,ミシェル[カルージュ,ミシェル] [Carrouges,Michel]
1910‐1988。フランスの批評家、作家。本名ルイ・クテュリエ(Louis Couturier)。生地ポワティエで法律を学んだあとパリに出、保険会社やドミニコ会が運営する出版社に勤務しながら執筆活動をおこなった。敬虔なカトリック教徒でありながら、アンドレ・ブルトンならびにシュルレアリスムに強く傾倒。第二次大戦後から著作を発表しはじめ、シュルレアリスム研究、そして『独身者機械』で知られる。ほかにSF作品、UFO現象のドキュメンタリー、カトリック福者の伝記などがある

新島進[ニイジマススム]
慶應義塾大学准教授。専門は近現代フランス文学(レーモン・ルーセル、独身者機械文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サイバーパンツ

19
『ビアンカオーバースタディ』で眠っている美少女を前にした誘拐犯が「生身の人間は抱きたくない」と言いながら自慰行為にふけるシーンがあったが、あれが独身者機械である。解説で訳者は『輪るピングドラム』のイリュージョンシーンから独身者機械要素を抽出しているが、生殖(有用性)という神の命令に背き、死の判決を受け入れる独身者の姿は、百合という禁忌を侵犯するスキに罪の蜜を味わう、カルージュに隣接するバタイユ的なモチーフをも内包する同監督の『ユリ熊嵐』にも見られるだろう。2019/04/26

内島菫

16
「独身者機械」の「独身者」は一義的に男性が前提とされているかと思う。「機械」もまたそれをつくった者、つまり男性を前提とし、さらには神の創造や神話にまで必然的にその射程が延びてゆく。「独身者機械」に見られる女性の機械化からは、イブがアダムの肋骨からつくられたことが連想され、ここでもまた神→男性→女性という階層が見えてくる(この階層構造自体も独身者機械っぽい)。男性は「独身者」でも格好がつけられる。本人の独りよがりであってもそれなりに「独身者」として成り立つ。2022/11/11

梟をめぐる読書

16
デュシャンの「大ガラス」とカフカの奇怪な短編小説群との間に見られる不気味な対照性について語った冒頭の論文を軸に、独自の視点からシュルレアリスム作品批評を展開し、<独身者機械>という現代に隠された神話の存在を浮き彫りにした画期的名著。カトリック的な<愛>の教義を否定し機械的な<死>の快楽に身を委ねる独身者たちの姿は、そのままモニターの向こう側で歌う<初音ミク>のイメージに萌える現代の若者たちの姿とも重ねられるものでもある。神をも畏れぬ「独身者」とは、もしかしたら「独神者」の謂いでもある、のかもしれない。2014/05/22

またの名

9
押井守愛に集中し昇華される訳者の想いが面白くて本編が吹っ飛んだ。本編の記述が分かり易く記憶に残る内容でないのは、精神位相幾何学などという怪しげな数学的手法を構築しながらデュシャンの表象したイメージの反復を探求する、手厳しい批判を受けたのも仕方ない強引な「こじつけ」のせいでは。人類集合Ah,Afに対応する機械集合Mh',Mf'という独身者のカップルを可視化する強引なロジックに向かって初音ミクやその他多数の独身者機械が溢れる時代について指摘するくらいのことは、カルージュや押井ほどの「こじつけ」に比べれば普通。2014/07/30

Bevel

8
「独身者機械」というイメージがいろんなところに見られるので、そのイメージはきっと神話であり、元型に関わるという主張と、形式的で数理的な方法への執着がある。したがって、方法とイメージとそれらを仲介する具体的素材の分析がこの本をなす。交流の不可能性、エロティシズム、命令、死、宗教的なものが「意味」ではなくて、特徴の集まりを形成することで、イメージを説明するというところは、構造主義の流れに入るよなと思う。ドゥルーズ的に言えば、宗教的セリーと性的なセリーを結ぶ空白の升目こそ独身者機械である。2014/07/14

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