内容説明
健康とは疾病等の肉体的異常がない状態をいうのか、それとも身体のみならず精神的・社会的にも良好な状態を指すのか―わが国で長らく支配的だった前者=身体的健康観が、生活習慣病という言葉の登場を契機に、国際的にも発展著しい後者=生活・社会的健康観に転換する過程を精細に跡づけ、さらに健康問題の今日的状況・課題を追究。本書には、コミュニティ研究、続いて保健社会学の発展に尽力され、2010年急逝された著者の営為が凝集されている。
目次
第1章 健康観・健康概念の諸相とその変化
第2章 疾病と健康
第3章 ライフ・スタイルと疾病・健康
第4章 生活の質(QOL)と疾病・健康
第5章 Health for AllとPrimary Health Care
第6章 Health PromotionとHealthy Cities
第7章 障害と健康
第8章 健康・保健と日本国憲法、行政、法制度
第9章 健康水準・状態の把握とその変化
第10章 保健社会学と健康・保健、疾病・医療(講演)
著者等紹介
園田恭一[ソノダキョウイチ]
1962年東京大学大学院社会科学研究科博士課程修了、東京大学文学部助手、お茶の水女子大学文教育学部助教授、東京大学医学部教授、東洋大学社会学部教授、新潟医療福祉大学教授を歴任。保健学博士。2010年2月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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