内容説明
理念としての全児童・生徒の平等と、実態としての住民・民族間の差異・格差―このどの国も完全には免れ得ぬ矛盾を、極限にいたるまで内包しているのが中国だ。無限に多様な住民の生活と文化の中、国是である平等の実現を求め苦闘し続ける中国の学校制度改革の実際を概観・考察し、時に規範との多少の齟齬を恐れぬ現実的解決の精神を活写した本書は、今日特に求められる、様々な矛盾を孕みつつ前進する教育制度改革の論理と実践を具体的に描いた労作。
目次
序章 現代における学校制度改革の役割
第1章 世界の学校制度とその改革の論理
第2章 中国の学校制度
第3章 中国の学校教育における多様化と地方化
第4章 中国における義務教育制度の導入
第5章 中国における6‐3制と5‐4制
第6章 中国における学校選択制と学区制
第7章 中国における小中一貫という発想
終章 中国における学校制度改革の論理
著者等紹介
楠山研[クスヤマケン]
1975年生まれ。京都大学教育学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。比較教育学専攻。日本学術振興会特別研究員、京都大学大学院教育学研究科助教、同COE助教を経て、長崎大学大学院教育学研究科助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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