内容説明
言葉は社会にどう働きかけ、社会をどのように変えてゆくのか―こうした社会に作用する言葉の力の結節点として、社会運動、PC、テレビ、法律制定、民主政治等のトピックを通じて、社会的場における言葉の働き方を具体的に追求・解明するとともに、言葉・個人・社会間の相互関係・作用を多角的に分析・考察する。
目次
時代を表現する言葉と社会の変化
言葉の運動としての社会運動
言葉の力への信仰と絶望―ポリティカル・コレクトネス問題に即して
「テレビの言葉」―報道の現場で“踊る”言葉たち
法律における「言葉」―立案作業の現場から
民主政治と日本語
言葉が人を動かすのか
著者等紹介
松永澄夫[マツナガスミオ]
哲学。東京大学大学院教授。1947年生まれ。『哲学の歴史』全12巻、別巻1(中央公論新社、2007~2008年、第六二回毎日出版文化賞特別賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ほんよむしばいぬ
2
東大大学院人文社会研究科の演習をもとに7人の著者によって書かれたもの。 一番おもしろかったのは伊多波宗周「言葉の運動としての社会運動」。私がこの3年間に参加した反原発デモなど実際の社会運動のことが具体的に思いあたって、思わず発行年を確認してしまったほど。(発行2009年) また、ある言葉が反復されて力を得る、言葉の地位が変化し得るということについて新しい視座を得た気がする。 中野晃一「民主政治と日本語」も政治と言葉のかかわりに関してハッとするような例が多数。 「言葉」の持つ力について考えるの面白い。2014/07/15
會螢
0
★★★☆☆2017/05/09