内容説明
グローバル化と大衆化の進展とともに「フンボルトの大学ははたして死んだのか?」―ITによるシステムの全面的イノベーション等、大学教育をはじめ効率化、経済化の波のなか進められる教育革新の現状と問題点を、ドイツ教育界の重鎮が、広範な視野の下親しく語り伝える本書は、共通の課題を持つわが国に対する数多くの示唆に満ちている。来日講演を中心に新たに編まれた論考集。
目次
第1章 知の生産、職業能力と教育―生涯学習社会における大学の挑戦
第2章 大学における教授=学習法の革新
第3章 ドイツにおける大学教育改善の取り組み―核心的要素としての鍵的能力をいかに形成するか
第4章 陶冶概念の再生と再構成―幼児期の教育学におけるモデルの展開
第5章 自己同一性をもった主体とは―どのようなアイデンティティを今日の学校は伝えるべきであり、伝えうるのか
第6章 学校は待つことをおぼえない―学校、時間、人間形成
第7章 精神科学的教育学、ナチズム、戦争への教育
著者等紹介
ノイマン,カール[ノイマン,カール][Neumann,Karl]
1939年、ドイツ生まれ。ゲッチンゲン、ベルリン、ウィーン大学で哲学、ドイツ学、歴史学、教育学を修学。1972年、ボン大学で哲学博士号を取得。1973年、ゲッチンゲン大学教育科学部助手、のち教授、教育科学部長。1995年、ブラウンシュバイク工科大学学校教育学及び一般教育学教授。同年、大学教授学センター長。2001年、ニーダーザクセン州産学共同センター長
小笠原道雄[オガサワラミチオ]
放送大学教授、広島大学名誉教授、教育哲学・教育思想
坂越正樹[サカコシマサキ]
広島大学大学院教育学研究科教授、教育哲学・教育思想
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