内容説明
フランス『イリュストラシオン』紙がリアルタイムで捉えた激動期日本の姿。政治・軍事・大事件から文化面に至るまで、多量かつ多彩な同紙日本関係記事・1847~1900年分を整理・訳出。数々の鮮明な版画に彩られたこの貴重な歴史遺産は、同時に19世紀欧州人の日本観、ひいては西欧近代のエトスを逆照射する格好の資料とも言えよう。巻頭の本書解題とともに、当時の日仏関係史を中心に個々の記事を歴史の流れの中に位置づけた、巻末解説も読みごたえ十分。
目次
第1章 日仏関係の幕開け―鎖国から開国へ(日本に関するはじめての言及;セシーユ提督の長崎訪問 ほか)
第2章 外圧による衝撃と攘夷運動―幕末から明治へ(生麦事件賠償問題;江戸アメリカ領事館焼失 ほか)
第3章 日本の開化とフランス・ジャポニスムの芽生え(エメ・アンベール著『日本図絵』;ミカドの横須賀製鉄所訪問 ほか)
第4章 近代国家日本のゆくえ―日清戦争まで(ロシア皇太子襲撃事件;濃尾大地震 ほか)
著者等紹介
朝比奈美知子[アサヒナミチコ]
東洋大学文学部日本文学文化学科・助教授。1993年東京大学大学院人文科学研究科仏語仏文学専攻博士課程満期退学。専門分野はフランス文学・比較文学
増子博調[マスコヒロシゲ]
元山野美容芸術短期大学教授。専門分野は美術史・比較文化史
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