内容説明
わが国の主流をなす集団一律教育には重大な欠陥がある。人間の多様な個性を適切に活性化する理論と方法が欠如しているのだ。この欠陥は一連の「良い子の犯罪」、とりわけ「年少殺人」で改めて露呈された。「出来る子は放っておいても大丈夫」という神話は崩れ、今や英才児に対しても情緒的・社会的支援の必要は明らかだ。才能教育は英才教育とは違う。だがそれは英才教育、学習遅滞児教育、障害児教育を含め、戦後平等教育が見失っていた、児童生徒の多様な「叫び」に応える不可欠な教育実践なのだ―米国才能教育の拡がりと深さにみる、日本教育大転換の勧め。
目次
第1章 才能教育の歴史と理念
第2章 知能・才能の概念と評価
第3章 早修の措置とプログラム
第4章 拡充のプログラムとモデル
第5章 才能児と心理的支援
終わりに 日本の才能教育への示唆
著者等紹介
松村暢隆[マツムラノブタカ]
1954年、奈良県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士。現在、関西大学文学部教授。専門は発達・教育心理学
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