内容説明
近代教育は、帰するところ国民的統一達成のための機能的制度、国家権力装置に他ならなかった。国民形成・統治をめざすそのセントリズムは、グローバル化の今、他者理解・承認の障害と化しつつある。近代国民教育を脱構築し、自他が共に生きる具体的空間を踏まえた、共生・共育の新地平へ!真の「教育改革」論のダイナミックな展開。
目次
教育の共生体へ―ボディ・エデュケーショナルの思想圏
第1部 近代教育の形成について(権力と人間形成;中等教育制度発達史における歴史的分岐点―上級学校および共立中学の挫折;民主主義・国民国家・教育;制度としての近代教育―正当化のグローバル化)
第2部 現代の教育言説をめぐって(アイデンティティ喪失の危機と教育;教育とネオ・リベラリズム―戦後教育言説の「罠」からの脱出に向けて;共生への教育課程論―総合学習が拓くカリキュラム転換)
第3部 ボディ・エデュケーショナルの方へ(ボディ・エデュケーショナルという概念へ;ボディ・エデュケーショナルの方法化―比較教育研究の方法論試案)
教育改革と「公」「共」「私」―内的世界の調和と外的世界の調和
著者等紹介
田中智志[タナカサトシ]
山梨学院大学大学院社会科学研究科教授。専攻は教育社会学、臨床教育人間学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 街角で見つけた新派