内容説明
最近のソ連の崩壊に見るように、理想に燃えて出発した「革新」が、多くは惨憺たる終幕を迎えるのはなぜか?常に「完全」をめざす「革新」と、知的・道徳的に「不完全」な人間性との、乖離の実態を鋭く捉え、理念と集権による社会変革を斥け、伝統主義、有機体主義、懐疑主義の三原理に立脚する、英国保守思想の真髄を系譜的に明らかにした名著。
目次
第1章 保守主義の定義と初期の保守主義―フッカーとクラレンドン(保守主義と宗教;保守主義の諸原理 ほか)
第2章 オーガスタン時代の保守主義者たち―ハリファクス、ボリンブルク、ヒューム、ジョンソン(ハリファクス侯=ジョージ・サヴィル;ボリンブルク子爵=ヘンリ・シンジョン ほか)
第3章 革命に抗して―バーク、コウルリッジ、ニューマン(バークの政治的教義;道徳、政治、バーク解釈 ほか)
第4章 保守主義と大衆社会―ディズレイリ、ソールズベリ、オークショット(ベンジャミン・ディズレイリ;ソールズベリ侯=ロバート・セシル ほか)
著者等紹介
岩重政敏[イワシゲマサトシ]
1930年鹿児島県生まれ。1954年東京大学法学部卒業。1962年東京大学大学院社会科学研究科政治専門課程博士課程単位取得。福島大学講師、千葉大学助教授を経て、1978年千葉大学教養部教授(1988~1991年千葉大学教養部長)。1994年千葉大学法経学部教授。1996年千葉大学名誉教授、八千代国際大学(現秀明大学)政治経済学部教授(1999年まで)。所属学会は日本政治学会、日本平和学会、政治思想学会、他
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