内容説明
青少年の非行多発、人格的成長の不全等、近代の知育偏重教育はその欠陥を露呈しつつある。多文化並立、価値相対化の趨勢の中、宗教・人格教育の本質を追求しつつその現代化へ苦闘を続ける英国の実際を詳説し、わが国の「心の教育」の今後に大きく示唆する力作。
目次
第1部 英国の宗教教育―公立学校を中心として(1988年教育改革法に至るまでの宗教教育;1988年教育改革法後の宗教教育 ほか)
第2部 英国のマイノリティと宗教教育(英国のエスニック・マイノリティ―英国の非キリスト教徒;マイノリティと宗教教育 ほか)
第3部 英国の人格教育(PSE)(PSEの確立と特質;1988年教育改革後のカリキュラム政策とPSEの展開 ほか)
終 「共通の価値」の設定から「市民性の教育」へ(精神的・道徳的発達への関心;「教育と地域社会における価値のための全国フォーラム」と「共通の価値の設定」 ほか)
著者等紹介
柴沼晶子[シバヌマアキコ]
1962年、国際基督教大学教育学研究科修士課程修了。フェリス女学院短期大学助教授を経て現在敬和学園大学教授。主要著作に『道徳教育の現状と動向―世界と日本』(共著、国立教育研究所内道徳教育研究会編、ぎょうせい、1982年)、『開かれた学校と学習の体験化―教師教育のパラダイム転換をめざして』(共編著、教育開発研究所、1992年)、『学校革命―無学年制による改造』(共訳、明治図書、1968年)
新井浅浩[アライアサヒロ]
1986年、米国カリフォルニア大学大学院修士課程修了。文理情報短期大学専任講師をへて現在西武文理大学専任講師。主要著作に『現代教育への視座』(共著、八千代出版、1994年)、『教育データブック』(共著、時事通信社、2000年)、『アドベンチャー教育で特色ある学校づくり―個性を認め合う体験学習』(共著、学事出版、1999年)
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