内容説明
新明正道は、日本の社会学が形成・確立する時期に「社会学とは何か?」「何のための社会学か?」「社会を社会たらしめているものは何か?」という社会学の学問的性格、あるいは「社会学の起源を何に求めるか?」といった社会学の学史的な問題と格闘し、世界を代表する社会学者の諸理論を丹念に検討して、独自に「広義の社会」を対象とした綜合社会学を提唱した。本書では、「学問体系」を中心に社会学者としての新明像に照準を当て、しかも新明社会学が現代の社会学にいかなる意味をもつのか、その点に留意して記述した。
目次
第1章 人と業績・その時代(生い立ち;光芒の東京帝大新人会;社会学者の誕生 ほか)
第2章 綜合社会学の探究(新明社会学への道;綜合社会学の確立)
第3章 新明社会学と現代社会学(社会学に対する私の立場;都市・地域の総合的研究と革新自治体;パーソンズ社会学との対決 ほか)