出版社内容情報
『史学雑誌』第118編第10号(2009.10)「新刊紹介」より (評者:吉村武典)
本書はナイル川を中心とした「地域」の観点から,エジプトの歴史を著者のこれまでの30年以上の研究をもとに,多角的な視点から取り上げた概説書である。(構成と内容の紹介, 略) ナイル渓谷という地理環境に農業生産を始めあらゆるライフサイクルを規定されてきた閉鎖的「エジプト」,という紋切り型の既成概念に対して著者は繰り返し批判を加え,新たな「地域」観察の方法を模索し新たな地平を目指すことを提唱し,また自らの課題としている。また同時になによりもエジプトを愛してやまない,一人の研究者の研究史が垣間みられる本書をご一読いただきたい。
目次
第1章 母なるナイル
第2章 ナイルがつむぐ社会
第3章 ナイルで生活する人びと
第4章 反転する世界―砂漠に生きる人びと
第5章 「ナイル峡谷」の政治経済学
第6章 社会関係のなかの「地域」
著者等紹介
加藤博[カトウヒロシ]
1948年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。東京大学東洋文化研究科助手、東洋大学文学部(教養課程)人文科学科助教授、一橋大学経済学部助教授・教授を経て、一橋大学大学院経済学研究科教授。専門は、アラブ社会経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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