出版社内容情報
本書はOlivier Zunz, Why the American Century? (University of Chicago Press, 1998)の日本語版である。
著者オリヴィエ・ザンズ(彼の姓はカタカナではいろいろに表記されているが、「ザンズ」が著者自身の発音にもっとも近い)は1946年パリに生まれ、パリ第一大学で学位を得た後、アメリカのヴァージニア大学歴史学科の助教授となり、1988年に教授に昇進し、99年以来コモンウェルス講座教授(ヴァージニア「州」の正式名称は「コモンウェルス」である)の地位にある。アメリカの歴史学会で活躍し、アメリカ国籍も取得しているが、他方でパリの社会科学高等研究院の客員として北米研究センター長を務めるなるどフランスの学会との関わりも深い。19世紀前半に古典的アメリカ・デモクラシー論を著したフランス人トクヴィルについても造詣が深く、最近はトクヴィル学会の会長を務めている。
目次
「新しい巨人」
第1部 「アメリカの世紀」の始まり(知識を生産する者、仲介する者、使用する者;社会的知性の道具の選定;平均的アメリカ人の創出)
第2部 市場の社会契約(消費者の創出;階級の非急進化)
第3部 攻撃されるアイデンティティ(自発主義から多元主義へ;拡大する政体)
第4部 アメリカの原則の輸出(個人主義と近代化―日本におけるアメリカの実験;不確実性のもつ力)
著者等紹介
有賀貞[アルガタダシ]
1931年東京都に生まれる。1955年東京大学大学院修了(国際学修士)。現職、聖学院大学大学院教授(アメリカヨーロッパ文化学研究科)、一橋大学名誉教授
西崎文子[ニシザキフミコ]
1959年宮城県に生まれる。1983年東京大学教養学部卒業。1985年一橋大学法学研究科博士前期課程修了。1990年イェール大学大学院博士課程修了(Ph.D)。現職、成蹊大学法学部教授
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