内容説明
かつて文明の進歩とは自然を征服することであった。近代科学は自然を支配し、自然は消耗する資源でしかなかった。地球に限界が現れたいま、「自ずから然る」自律的な自然は生々発展して、新しい地球文明が成る。自然と文明の統合である。
目次
はじめに 文明と自然―対立から統合へ
第1部 文明と自然(文明の画期と環境変動;文明の転換と自然観の変貌 ほか)
第2部 日本人の自然観(万葉集における自然と人間;日本思想を貫くもの ほか)
第3部 「自然」概念の比較思想(ギリシアにおける「自然」;アラビアにおける「自然」 ほか)
おわりに 21世紀の自然観と文明の転換
著者等紹介
伊東俊太郎[イトウシュンタロウ]
1930年東京に生まれる。1953年東京大学文学部哲学科卒業。1964年米国ウィスコンシン大学よりPh.D.(科学史)の学位を得る。1978年東京大学教養学部教授。1989年国際日本文化研究センター教授を経て、現在、麗沢大学教授・比較文明文化研究センター長、東京大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授、日本科学史学会会長、日本比較文明学会会長、国際比較文明学会名誉会長
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