出版社内容情報
2003年2月18日付『エコノミスト』書評より
「ノーベル歴史学賞がもしあったとしたら、その受賞者になれるのがピーター・ブラウンだろう。専門家の間ではよく知られていたことだが、本書は、この数十年の間で最も影響力をもつ歴史書であった。.......本書は古代末期を中世への移行期とするのではなく、独自の価値ある世界と見なす点で画期的であった。しかも、ふんだんに図版を用い、一般読者にも近づきやすいのが嬉しい。」
内容説明
ローマ末期、地中海世界に何が起ったか?ビザンツ帝国の繁栄は?ペルシャ帝国を滅ぼしたイスラム帝国は、なぜ“ヨーロッパ”を侵略しなかったのか…。
目次
第1章 古代末期の世界(西暦二〇〇年頃のローマ帝国;新しい支配層の登場(二四〇~三五〇年) ほか)
第2章 ローマ帝国と宗教(新しい宗教の登場(一七〇頃~三〇〇年)
都市の危機とキリスト教会(二〇〇頃~三〇〇年) ほか)
第三章 西ローマ帝国(西ローマ帝国のキリスト教(三五〇~四五〇年)
「神聖ローマ帝国」の登場(四五〇~六〇〇年) ほか)
第4章 ビザンツ帝国(首都コンスタンチノープルとテオドシウス二世帝~アナスタシオス帝(四〇八~五一八年)
ユスチニアヌス帝とその後継者たち(五二七~六〇三年) ほか)
第5章 イスラム教徒の登場と古代世界の終焉(イスラム教の登場(六一〇~六三二年)
イスラム支配下の古代世界(六三二~八〇九年) ほか)
著者等紹介
ブラウン,ピーター・ロバート・ラモント[ブラウン,ピーターロバートラモント][Brown,Peter Robert Lamont]
1935年ダブリン(アイルランド)に生まれる。1956年ニュー・カレッジ(オックスフォード大学)を卒業後、同大学のオール・ソウル・カレッジでフェロー(特別研究員)に就任。1970年マートン・カレッジ(オックスフォード大学)のレクチャラーに就任(兼務)。1975年ロイヤル・ハロウエ・カレッジ(ロンドン大学)の教授に就任。1978年カリフォルニア大学(バークレー校)の教授に就任。1986年プリンストン大学のロリンズ記念講座(歴史学)教授に就任、現在にいたる
宮島直機[ミヤジマナオキ]
1942年岐阜県に生まれる。1966年東京大学・法学部を卒業。同年、中央大学・法学部の助手に就任。1978年中央大学・法学部の教授に就任、現在にいたる
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