内容説明
江戸時代の俳人小林一茶は家に執着をもっていた…。王朝・中世・近世各時代の10編の文学作品を通じて、日本人が古来もっている住まいに対する関心や、住居、暮らしの有様を探る3部作。
目次
わびと黄金、世斜人の艶―共通するは風雅なり・芭蕉・利休・良寛
ひとりの老女、戦乱を語る―それはむごいことでおじゃった・おあむ物語
流浪の公家のわび住まい―都へ告げんこのむさくるしさ・近衛信尹の日記
模型で検討した修学院離宮一木一草に至るまで・槐記
洛北鷹峯光悦町―都のうちより住らまされり・本阿弥行状記
浄瑠璃舞台に商家を見る―この世のながり夜もなごり・曽根崎心中
家なし一茶の家願望―是がまつあいの栖か雪五尺・小林一茶の俳句
銭湯の会話に世相が映る―湯をあびるときはみなはだかなり・浮世風呂
弥次さん北さん神奈川を行く
茶店軒を並べ、景色いたってよし・東海道中膝栗毛
秘境の村の掘立て柱―柱は掘立て、壁は茅・秋山記行