内容説明
新自由主義と自己責任論の残した無惨な破局のあとに、「相互扶助」は人間と社会の再生をかけたキーワードにちがいない。20世紀初頭に誕生した名著は、この時代だからこそ切実に求められている。
目次
第1章 動物の相互扶助
第2章 動物の相互扶助(続)
第3章 蒙昧人の相互扶助
第4章 野蛮人の相互扶助
第5章 中世都市の相互扶助
第6章 中世都市の相互扶助(続)
第7章 近代社会の相互扶助
第8章 近代社会の相互扶助(続)
著者等紹介
クロポトキン,ピョートル[クロポトキン,ピョートル][Kropotkin,Pyotr Alekseevich]
1842~1921。ロシアの思想家。ロシアでの革命家としての活動は1870年代から1880年代の後半で終わっている。その後イギリスに亡命し、研究・執筆活動を続けた。『パンの略取』『相互扶助論』に代表される著作など。青年期の一連のシベリア調査で、動物の助け合いや未開の人々の助け合いを観察することによって、当時の進化論者の間で主流であった個体間の生存競争の重要性を否定し、むしろ生物が集団内でともに相互に助け合いながら、環境に対して生存の闘争を繰り広げているとした
大杉栄[オオスギサカエ]
1885~1923。幸徳秋水らの平民社に加わり、電車賃値上げ反対運動、赤旗事件などで数回投獄された。大逆事件後の社会主義冬の時代には、文芸・思想界の近代的自我覚醒の思想を批判しつつアナキズム思想を独特の形で深めた。1923年、関東大震災の混乱の中で、憲兵大尉甘粕正彦により殺害された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルセ・ひすい
Saiid al-Halawi