内容説明
アリゾナの砂漠に夕陽が沈む。砂漠はいつでも私の心を憩わせてくれる。故郷とは、かならずしも生まれ育ったところを意味しない。心が恋する土地こそ私にとって故郷となる。たとえ野垂れ死しようともいま、アメリカは“私の国”。幼い日、動物園で働くことを夢に見た。いま、私はその“現実の場面”にいる。18年間にわたるアメリカの動物園放浪記。
目次
水前寺から上野へ
初めてのハーモサ・ビーチ
思い出のカンサス
日本とアメリカの動物園
動物園で働くには
雪とゾウとカサブランカ
ツルとサーカスの町
ライオン使いのクレメンツ
ヒュー・デイヴィス園長
オクラホマのガールフレンド
川のほとりの集合場所
時の流れと滞貨の山
巨人の死