内容説明
キトラ古墳や高松塚古墳の星宿図はなぜ描かれたのか。天武王権の成立事情やその後の政治過程など歴史的背景を丹念に検証。さらに中国・朝鮮半島事例との比較、画題や顔料の分析等も踏まえ、その成立の謎に迫る。
目次
第1部 天武天皇と天命思想(天命思想導入の背景―壬申の乱と簒奪王権の正当化;古代中国の宇宙観と天;天武天皇の皇位の正当性と天命思想)
第2部 壁画古墳の成立(キトラ・高松塚古墳の天文図;中国壁画墓に描かれた天文図;高句麗壁画古墳に描かれた天文図;キトラ・高松塚壁画の統一的理解;飛鳥南西部の葬地と野口王墓古墳)
付論 壁画の顔料・漆喰の産地推定
著者等紹介
泉武[イズミタケシ]
1951年、奈良県生まれ。立命館大学文学部卒業。高松塚壁画館学芸員。奈良県立橿原考古学研究所共同研究員、NPO法人沖縄伝承話資料センター会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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