内容説明
中国の考古学は、鬱蒼たる樹海のなかを行くがごとく資料の海のただ中にあります。それゆえ簡潔かつ明晰な手引き書を生み出すのは並大抵のことではありません。本書の著者はその難行に取り組み、本書を書き上げました。中国の考古学をイチから学びたい入門者にぜひ手にとってほしい一書です。
目次
序章 中国の考古学を学ぶために頭に入れておきたいこと
第1章 中国の石器時代
第2章 夏殷時代―青銅器時代1
第3章 西周時代―青銅基時代2
第4章 春秋戦国時代―青銅器時代3・鉄器時代1
第5章 秦漢時代―鉄器時代2
第6章 魏晋南北朝時代―鉄器時代3
第7章 隋唐時代―鉄器時代4
付録
著者等紹介
飯島武次[イイジマタケツグ]
1943年東京に生まれる。1966年駒澤大学文学部地理歴史学科卒業。1972年東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。東京大学助手、駒澤大学専任講師を経て1994年~2014年駒澤大学文学部教授。現在、駒澤大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mittsko
4
全く不勉強、専門外の本なのだが、うちの図書館に入っていなかったので買った(*'▽') 筆者が駒澤大学にて、34年!の長きにわたり担当されていた「中国考古学概論」の講義ノートを、よりコンパクトに、ハンディに、一般向けにしたためた一書(2015年刊)。講義と同題の専門書は500頁、2万円弱することを知り、大変ありがたいことだと頭がさがります。内容は、石器時代からはじまり、夏殷と西周(青銅器)、春秋戦国と秦漢と魏晋南北朝と隋唐(鉄器、一部青銅器)各時代の代表的な遺跡・遺物が紹介される。間違いなく良書!2017/12/08
さとうしん
1
先頃退職された飯島先生による入門書、と言うよりはタイトル通りてびき。夏殷周のあたりは確かに必要最小限の事項を詰め込んだ手軽なガイドとなっている。(これ以外の時代についてはよくわからないので、その時代を専攻されている方の判断を請う。)2015/08/17
遊動する旧石器人
0
2015年7月発行。本書は、中国考古学の入門書として書かれたもので、旧石器時代から隋唐時代までを述べる。筆者も述べているように、頁数の制限から具体的な遺跡は最小限にとどめてある。しかしながら、短く書いてあるものの、石器時代から隋唐時代までの考古学としての中国史を簡単に読むことができる。中国考古学を始めるにあたっては最初に読むと非常にいいかもしれない。ただ、青銅器や土器の呼称が日本人には難しい。しかし、付録として、そのような器物の読みや形・用途を文字と写真で示してくれるのはすごく有難い。付録だけでも重用する2017/01/07
プテラ
0
嫌いな中国考古を好きにさせた本だった。2015/12/07
天茶
0
★★★2016/03/16