出版社内容情報
人類の造りだした人工物の中で最も長期的に使われ続けている土器をめぐって、民族学と考古学の双方の視点からその意義を探る。
内容説明
時間的にも地域的にも最も偏在的な考古学資料である土器をテーマに、考古学者自らが民族学的フィールドワークを行い、人間行動と物質文化との間に見いだされる規則性を、過去の考古学的現象の解釈に運用しようと試みる。
目次
第1部 土器製作の技法と身体(エチオピア西南部における土器職人のテクノ・ライフヒストリー―人生の軌跡に技術の変化をあとづける試み;フィリピン・ルソン島山地民の土器製作技術の一考察―語りえぬものの民族誌に向けて;民族誌事例から見た土器つくりと弥生土器生産体制;稲作農耕民の覆い型野焼きの基本特徴とバリエーション)
第2部 社会的生産物としての土器(現代台湾における民族表象としての土器;消えた土器と残った土器―ボルネオ島東海岸のサマ人による土器焜炉の利用と背景;土器の喪失?オセアニアの場合;東部インドネシア・マレ島における土器製作システム―“海上・土器製作=交易者”システムに埋め込まれた土器製作)
著者等紹介
後藤明[ゴトウアキラ]
1954年生。南山大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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