内容説明
「地域の個性をあらわすシンボル」「未来を見通す望遠鏡」である遺跡の過去・現在・未来を、最新の発掘データをふまえ、1冊に凝縮する。
目次
1 三島古墳群の成り立ち
2 邪馬台国時代の三島
3 前方後円墳時代の到来と三島
4 太田茶臼山古墳と新池埴輪工房
5 今城塚古墳と継体陵論
6 三島古墳群の終焉
著者等紹介
森田克行[モリタカツユキ]
1950年、大阪府生まれ。龍谷大学文学部史学科考古学専攻卒業。現在、高槻市教育委員会文化財課主幹兼埋蔵文化財調査センター所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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月をみるもの
12
茨木、高槻、富田林、、、、いずれも京都から大阪にいく途中の住宅地としか認識してなかったが、6世紀前半はこの「三島」地域が日本の中核地域だった。その起源は邪馬台国の成立とほぼ同時期につくられた安満宮山古墳や岡本山古墳にまで遡る。学べば学ぶほど、地理(とくに川の流れ)と歴史は不可分であることを実感する。。2019/05/13
うしうし
3
青龍3年鏡などが出土した「安満宮山古墳」、5世紀後葉の巨大前方後円墳である「太田茶臼山古墳」、太田茶臼山古墳と今城塚古墳に埴輪を供給した「新池埴輪工房」、継体陵として評価が定まった6世紀前半の「今城塚古墳」、藤原鎌足の墳墓である「阿武山古墳」などをはじめとした三島古墳群を体系的に著述した書物。今城塚古墳については、同著者が2011年に『今城塚古墳』(シリーズ遺跡を学ぶ)を刊行し、最新見解を述べている。安満宮山古墳・新池埴輪工房・今城塚古墳は史跡整備がなされているため、いつの日か見学したい遺跡である。2014/12/20