内容説明
杉田玄白らに先立つこと17年、京都の古方医山脇東洋は日本人として最初の官許による人体解剖を行なっている。幽霊の存在が信じられ、屍体を刻むことの忌み嫌らわれた時代にあって、これは驚くべき勇気のなせる業であったろう。本書はその歴史的・思想的背景を探り、山脇東洋の人間像に迫ろうとする歴史書である。
目次
1 六角獄舎での解剖
2 解剖への反対の声
3 養寿院とその門流
4 空想的医学の破棄
5 『傷寒論』への傾倒
6 後藤良山と東洋
7 徂徠学との邂逅
8 山脇東洋の医の倫理
9 東洋と杉田玄白
10 東洋の死とその後
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