内容説明
ソ連からロシアへの国家体制転換に伴い、兵力の大規模な削減など軍は困難な状況にある。その現状について専門家の視点から客観的に考察する。
目次
1 旧ソ連軍の解体とCIS統一軍を追い求めて
2 ロシア軍の誕生と発展(ロシア軍の骨格形成期;戦略核重視の時代;通常戦力重視の時代;通常戦力と核戦力のバランス重視の時代へ?)
3 ロシア軍の現状(軍改革;軍事力;CIS諸国とロシア軍の苦悩;兵士の損耗が大きいチェチェン戦争)
著者等紹介
三井光夫[ミイミツオ]
1943年生。防衛大学校卒業。1969~71年拓殖大学研修。1985~88年間旧ユーゴスラヴィア防衛駐在官。1989年より防衛研究所勤務。防衛庁教官(第二研究部第二研究室主任研究官)。専門分野はロシア・旧東欧諸国の安全保障問題・地域紛争
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感想・レビュー
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うえ
5
「96年後半からNATOの第一次東方拡大の外交攻勢が強まった。ロシアは…安全保障を脅かすものであるとして反発したものの、97年…「ロシア連邦とNATOの相互関係、協力および安全保障に関する基本文書」に調印し…黙認した形となった」「プーチンは新しい革新的な指導者というよりも、エリツィン前大統領とプーチン後の値指導者の過渡期の指導者として位置づけることができる…多極的世界観と一極化の世界秩序のパラダイムを巡って厳しい場面が起こり得ることは十分予想出来…軍事面で対応できるのかどうか、一抹の不安が内包されていた」2022/05/17
bibi
0
二十年ほど前の本。原潜クルスクの事件はTVで見てひどい事件だと思った。これと9・11がロシアの核・原潜開発から地上軍備拡張へ舵を切るきっかけになったというが、それで延長線上に今回の戦争もあるのかと思うとやり切れない思いだ。ロシアとウクライナの因縁も深そうだし、他国が知らない事実もあるのかもしれない。とはいえ、戦争など誰も望んでいないはずだ。2024/03/15