内容説明
難破の上ロシアに漂着、日本人として初めて世界一周しながら、あまり知られていない石巻の若宮丸漂流民。本書は200年の時空を越え、彼らの目線でその体験を伝える試みである。
目次
若宮丸漂流民の足跡
レザーノフの辞書と石巻方言
善六の謎を追う
長崎レザーノフの仮館
若宮丸供養碑の発見
レザーノフ復権とクラスノヤルスク
ふたつのラジオドキュメンタリー
石巻湊と千石船
若宮丸の漂着地についての推察
太十郎の墓とジャケット
吉郎次の墓と玉井喜作
その後の漂流民
若宮丸漂流記について
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sfこと古谷俊一
2
石巻若宮丸漂流民とその周辺事情、現存史料などの話。旅の詳細についてを期待したが、そのへんはざっと流してる程度。2010/02/07
100名山
0
漂流民では学のある光太夫ばかり持て囃せるが、江戸の三分の二を賄った仙台藩の米を千石船で運んだ水主達の苦労も知ってくれ。 どれ程多くの人々が漂流し、命を落としていったか。 このような想いからか、在野の研究家、レザーノフ「日本滞在日記」を翻訳した大島幹雄氏など、十二人の人達が書き寄せたブックレットです。 石巻言葉から書き起こした日露辞典からは、当時の方言の発音が再生できるなど、成程と思える記述もあり、お勧めです。2011/01/15