内容説明
本書は、『源氏物語』にみえる法華八講などの法会が、どのような形で行われたのか、僧侶はどんな役目を担っていたのか、人々は死をどんな風に考えていたのか、さらに登場人物の多くは出家するが、出家はどのようにして行われたのか、人々の心の奥深く内在する人間の業とそれの解脱は、どのように考えられ、行われたのか等々、『源氏物語』と仏法(本書の場合、特に『法華経』)のかかわり合いを考えてみたものである。
目次
第1章 仏教荘厳の世界(荘厳の世界;予言、病、死、祈り)
第2章 出家(女たちの出家;男たちの出家)
第3章 仏道と業と(本編の人々;「宇治十帖」の人々)