内容説明
本書は、電力取引の自由化のもとで、電力事業会社やエネルギー会社、鉄鋼会社、あるいは金融・保険会社、商社などが、電力取引ビジネスとその市場に関わるときの、リスクマネージメントの思考法と具体的・実践的な管理方法を丁寧に解説した、「経営者のための優れた教科書」である。
目次
はじめに:リスク管理に必要な「トップ10チェックリスト」
ブル、ベアそしてスパークスプレッド
リスク管理運営方針と運営要領
リスクリターン戦略から始めよう
リスク管理関係者リスト:求められるパーソナリティーと専門性
エネルギーリスク管理の新人キャンプへようこそ―管理職や役員なら絶対欠かせないコンセプト
取引の流れ:取引開始からデリバリーまで
ポートフォリオ管理プロセス:「何を持っているか、何をやりたいか」から始めよう
リスク計測のエッセンス:自分のポートフォリオはどのように変化する?
ヘッジ:ポートフォリオ運営の目標を目指して操縦しよう
絶対に避けられない道:ITの課題
将来を展望して:これから10年のリスク管理のテーマ
著者等紹介
ウェングラー,ジョン[ウェングラー,ジョン][Wengler,John]
現在、発電・配電事業及び関連サービスを提供する米国主要エネルギー会社であるエンタジー社のCRO在職。以前は、R.W.Beck’s社のエネルギーリスク管理実務のコンサルティングや、電力・エネルギー市場におけるトレーディング用ソフトウェアを開発・提供するSAVA Risk Management Corporationの社長を歴任。多数の関連記事に加えて、電力自由化を迎えた国々の企業向け及び学識経験者向けフォーラムを通じて各種教育プログラムを提供。ウィスコンシン・マディソン大学土木工学科卒業。イリノイ・シカゴ大学都市計画学科の修士、及びノースウェスタン大学経営大学院(ケロッグ)MBAを取得
鮫島隆太郎[サメシマリュウタロウ]
現在、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー社金融工学第2部部長。1984年、東京大学経済学部卒業後、日本興業銀行入行。ニューヨーク・東京の為替トレーディングを経て、オーストラリア・シドニーで金利デリバティブブックを運営。現地にてリスク管理モデルを作成し当局に申請、認可を取得。帰国後、統合リスク管理部を経て現職
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